2013年度

【ふるさと】 ふるさと喪失訴訟提起

ふるさと喪失訴訟を提起しました

2013/5/30


 『生業を返せ、地域を返せ!』ふるさと喪失訴訟を、福島地方裁判所に提訴しました。

 この訴訟は、3月11日に提訴した『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発訴訟の原告のうち、元の居住地に帰還することが困難な12世帯26名が原告となっています。


 原告らは、事故以前は、豊かな自然環境の下でそれぞれの生業を営み、家族や知人友人との人間関係のなかで、平穏な生活を送ってきました。しかし、原発事故により、着の身着のままでの避難を余儀なくされ、先の見通しのつかない避難生活のなか、いわば「生殺し」の状態に置かれ続けています。かつての居住地は高濃度に汚染され、元の居住地に帰還する見込みはなく、生業も失い、地域での人間関係も分断され、その人らしく生きるための基盤は根底から失われました。原告らの被害を一言で表現するとすれば、それは「『ふるさと』の喪失」です。もとの居住地に戻れる見込みがない以上、せめて新たな居住地において、新たな生活基盤を築くに足りる賠償を求めることは、当然の権利です。


声明

 ふるさと喪失訴訟では、原告の新たな居住地での生活再建のための最低限の賠償として、「『ふるさと』喪失慰謝料」及び居住用不動産について新たな居住地で同等の不動産を再度取得するに足りる賠償を求めています。

 5月30日の福島地方裁判所への提訴行動には、原告以外にも約120名が集まり提訴をしました。その後の報告集会では、福島原発訴訟とふるさと喪失訴訟を一体となって闘うことなどの決意表明を行いました。

 二つの訴訟は両方とも、「元の福島をかえせ」という私たちの心からの願いを同じくするものです。二つの訴訟を連動させ、国・東京電力の加害責任を明らかにすることにより、すべての被害者の救済を実現させなければなりません。

訴状

訴状(1)


訴状(2)


訴状(3)


訴状(4)