2013年度

【原状回復&ふるさと】 デモ行進と第3回口頭弁論期日

「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発原状回復訴訟の決起集会・デモ行進を行いました。

2013年11月12日 12:15~ 新浜公園

11月12日、福島に初雪が降り今年度一番の冷え込み(7度!)の中、約150名の方にお集まりいただき、決起集会とデモ行進を行いました。
中島団長より開会のあいさつ、菊池共同代表より弁護団あいさつののち、各支部の原告からあいさつがあり、玄海原発から板井弁護士、復興共同センター代表委員の斉藤富春さんより連帯のあいさつがありました。
13:00から福島地裁に向けてデモ行進を行いました。

「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の第3回口頭弁論期日が行われました。

2013年11月12日 15:00~17:30 福島地方裁判所

「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の第3回目の期日(裁判の日)が行われました。
 一番初めに、3月11日に提訴した第一次原状回復訴訟、5月30日に提訴したふるさと喪失訴訟、9月12日に提訴した第二次原状回復訴訟が併合(一緒に裁判で審理すること)決定されました。
 冒頭に3人の原告の意見陳述(原告や弁護士が訴訟にあたって、被害や意見を述べること)を行った後、提出書類の陳述が行われました。その際、原告が提出した準備書面(原告の法律的な主張を書いた書面)の要約の陳述も行われました。陳述の内容については、添付のファイル又は第3回模擬法廷の動画を後程UPする予定ですので、ご覧下さい。
 また、双方の主張と裁判の進め方について、書面又は口頭で下記のようなやりとりがありました。 

  • 原告は、準備書面で、「今回の訴訟は適法であり、却下するべきとの主張は間違っていること」、「原告らの求める原状回復の法律的な主張のまとめと原状回復に向けた措置」、「国・東京電力は(1)原子炉の安全設計にあたって当然考慮されるべきこととして適切な地震・津波を想定することによって事故を防ぐ義務があったこと、(2)全交流電源が喪失するなどの過酷な状況に対する対策をすることによって事故を防ぐ義務があったこと、これら2つのことを十分予想することができたこと」「今回の事故の具体的な経過」「さまざまな事故を受けて法律で安全の確保が追加されたにも関わらず、原発推進を優先し意図的に安全対策を怠ったことが違法であること」「今回の原発事故の被害の特質、被害の構造や、原告らの平穏な生活をおくる権利を侵害したこと」などを主張しました。
  • 国、東京電力から、ふるさと喪失訴訟や第二次原状回復訴訟についての認否(認める・認めない・知ってる・知らない)が提出されました。
  • 原告は裁判所に対して、東京電力に津波のシミュレーションや安全評価などを提出するよう文書送付嘱託(裁判所に提出を促すよう求める手続き)を行ったことに対し、東京電力はこれらの資料は本件の心理に必要でなく、関係もないし、東京電力の防御を害するので提出を拒否すると答えましたが、裁判所は国との関係で過失を判断するためにも必要性が高く、攻撃のための準備行為なのだから防御権の侵害とならないため、東京電力は11月末までにデータを提出することとしました。
  • 原告は、裁判所に対し、被告らに前倒しで反論を行うか、本人尋問などの被害の立証を同時に進めたいと主張しましたが、裁判所は第5~7回の被告の主張も大量の見込みで裁判所としても期日で釈明(よくわからないことを訊ねること)や議論を行う予定であるので、被害立証をする余裕がないと答えました。原告は裁判所の姿勢を了解し、せめて意見陳述は従前どおり続けさせてほしいと要望しました。

 今回、原告は文書送付嘱託申し立ての採用という大きな成果を得ました。東京電力から文章を提出させるのは、全国の原発に関係する訴訟の中でも初めてのことです。傍聴席からは何度も「よし」という声が上がっていました。
 次回の裁判では、東京電力から提出されたデータをもとに被告らの過失や責任についての主張を追加し、次々回から被告らの反論の回となります。
 次回の裁判は、平成26年1月14日の15時からとなります。寒いかと思いますが、多くの方のご参加をお待ちしております。


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原告福島在住意見陳述


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準備書面7・8意見陳述


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準備書面被害論意見陳述


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原告武田徹意見陳述


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準備書面9意見陳述


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原告髙木光雄意見陳述


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準備書面11意見陳述